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定額減税、知ってますか?

令和6年3月1日号

おはようございます。税理士のナカヤマです。
3月になりました。

今年の冬は20度くらいの日があったり、その翌日には5度以上下がったりと
気温のアップダウンの差が激しいですね。
皆様、体調には十分ご注意ください。

さて、今年も相変わらず経理担当者泣かせの税制改正が目白押しです(涙)。
今回は6月に始まる、「定額減税」をご説明します。
会社にも税務署から紙切れ1枚の案内が届いたりしていますね。
もっとも、国税庁の定額減税特設サイトを見てね!と言うただのチラシなんですけど。


さて今年の6月の定額減税ですが、簡単に言うと、「所得税3万、住民税1万が安くなる!」
と言うものです。
※給与収入で2,000万超の人は対象外です。

それ以外にも住民税非課税世帯や子育て世帯などにも追加給付があるようですが、
こちらは会社の経理処理には関係ないので説明は省略します。

定額減税ですが所得税については、
本人(社員)・扶養親族1名につき各3万円が6月の給与から減額されます。
例えば、本人+扶養家族2人の場合、3万×3=9万円が減税となります。

例)元々の源泉所得税が4万だった方の場合、以下の様になります。
6月源泉所得税 本来4万-控除額9万=0円(控除なし。翌月への繰越5万)
7月源泉所得税 本来4万-繰越控除5万=0円(控除なし。翌月への繰越1万)
8月源泉所得税 本来4万-繰越控除1万=3万(給料から控除する所得税額3万)

・・・。

・・・・・。

・・・・・・・・。

超絶メンドクサイ!!!!!


これを全社員、個別に管理します。
乙欄社員は対象外だし、個別にその時点の扶養家族まで確認しなければなりませんからね。
従業員が数十人でも大変だと思いますが、大規模法人はホント地獄です。

個人的には、今までの給付金の様に各個人に振り込めば良いのに!と思いますが、
選挙とか支持率とかいろいろな思惑があるのでしょうね。。。


さてこの源泉所得税の定額減税について弊所に相談が殺到しそうな予感がしますが(汗)、
弊所で有料の給与計算をご依頼頂いているお客様については弊所で管理致しますが、
それ以外のお客様について、社長や社員の減税分を弊所で管理は出来かねます。
申し訳ありませんが、ご自身の会社で管理・確認頂く様、お願い致します。


丁度、定額減税が上半期源泉所得税の時期と思い切り重なります。
給与明細があればその通りに(たとえ間違っていたとしても)処理しないと
一つ一つ確認していては恐らく間に合いません。


以前、民主党の蓮舫議員が日本のスーパーコンピューターの処理速度争いで
「2位じゃダメなんでしょうか?」と言っておりましたが、
ワタクシも「定額減税は年末調整処理じゃダメなんでしょうか?」という気分です。
(そして全国的にそういう会社・事業主の方が多数現れると思いますが・・・)

まあ、引き忘れたら年末調整時に調整するのが、実務的な処理方法になろうかと思います。


ちなみに住民税(市県民税)はご存知のように市町村から住民税の通知が送られてきます。
本来、令和5年の給与分の住民税は令和6年6月~令和7年5月で徴収するのですが、
今年は定額減税があるので、令和6年7月から~令和7年5月の11回で徴収となります。

住民税については通知書が送られてくるので、1か月遅れで通知通り引けばよいので
問題はないかと思います。


それでは今回はこの辺で。

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