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国税庁:2014事務年度に実施した消費税調査を公表!

 少し前の統計ですが、国税庁は、2014事務年度(2015年6月までの1年間)に実施した消費税調査を公表しました。

 それによりますと、調査等の件数は、特別調査・一般調査(高額・悪質な不正計算が見込まれるものを対象とした深度ある調査)は2万8千件(前事務年度2万5千件)、着眼調査(申告漏れ所得等の把握を実地により短期間に行う)は8千件(同7千件)、簡易な接触(文書や来署依頼による面接等で計算誤り等を是正するなどの接触)は5万件(同4万4千件)となりました。
 また、これらの調査等の合計件数は8万6千件(同7万6千件)で、そのうち申告漏れ等の非違があった件数は約7割の5万9千件(同5万2千件)となりました。

 実地調査による追徴税額(調査等の対象となった全ての年分の合計で加算税を含む)は、実地調査全体で186億円(前事務年度169億円)で、このうち特別調査・一般調査によるものが168億円(同155億円)、着眼調査によるものが18億円(同14億円)となりました。
 また、簡易な接触によるものが47億円(同40億円)となり、調査等合計では、232億円(同209億円)の追徴税額となりました。

 

この結果、実地調査件数は、全体の調査件数の約4割ですが、追徴税額全体の約8割を占めることになります。
 1件あたりの追徴税額をみてみますと、特別調査・一般調査が59万円(前事務年度61万円)、着眼調査が24万円(同21万円)で、実地調査合計では52万円(同53万円)、また簡易な接触が9万円(同9万円)となっており、調査等全体では1件当たり平均27万円(同28万円)の追徴税額となりました。

 また、調査事例として、地元で学習塾を経営しているAは、毎年、収入金額が1千万円を下回る金額で申告していたため、免税点制度を利用した消費税の無申告者と想定され、調査に着手し、帳簿を確認したところ、授業料以外の入塾料やテキスト代等の収入除外など、毎年、収入金額が1千万円以下になるよう操作していたことが判明しました。
 その結果、所得税7年分の追徴税額が約1,300万円、消費税4年分の追徴税額が約300万円課税された事例が挙がっております。

 

 消費税は預かり税とわかってはいても、いざ納税となると資金繰りなどで苦労される方が多いのも事実です。

消費税10%に向けて、きちんと管理していきたいものですね。

(注意)
 上記の記載内容は、平成28年1月8日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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