寒いよりは暑い方が好き!税理士のなかやまです。
いよいよ今年もあと1か月となりました。
11月は暖かい日が多かったですが、ここにきて一気に寒くなりましたが、
皆様おかわりありませんでしょうか?
例年ならインフルエンザに気を付けましょう!と言う時期ですが、
今年は新型コロナウイルスにも気を付けないといけませんね。
さて年末調整をご依頼頂いているお客様については、
先月上旬に弊所から年末調整の書類一式をお送りしております。
ご返送頂いていないお客様は資料をそろえてお早めにご返送頂ければと思います。
なお源泉徴収票の発送は年明けの予定ですので、
年内に必要な方は弊所までご連絡ください。
年末調整の資料をご返送頂く際に、
医療費の領収書を同封されてくる方がいらっしゃいますが、
残念ながら医療費控除は年末調整では対応出来ません。
医療費控除は確定申告での対応になりますのでご注意ください。
また確定申告をするから書類の提出は不要ですか?
と言うお問い合わせも多くいただきます。
令和2年の年末調整から書式が大きく変わりましたので
おさらいしていきましょう。
【給与所得者の扶養控除申告書】
通称「マルフ」です。
「マルフ」と言う業界での呼び方を知っていると「通っぽい」ですね!
まず従前から変わらない「扶養控除申告書」は必ずご提出をお願いします。
ルールではこれがないと月々の源泉所得税は「乙欄」と言う
高い税率で徴収しなければなりません。
高い税率で税金を天引きされたとしても、
最後には年末調整をするので損をする事はありませんが、
一時的にでもわざわざ高い税金を納める必要はありませんよね。
税務調査時においてもこの扶養控除申告書がないと
追徴加税を求められることがあります。
形式的な事なので、必ず記載しておきましょう。
また、副業をしている場合で、その勤務先が副業にあたる場合は
出さなくてもいいのでは?ともお問い合わせを受けますが、
副業であっても源泉徴収票を作成しなければならず、
その為に氏名・住所・生年月日などが必要となりますので
同じように記載の上、右上の「従たる給与についての扶養控除等申告書の提出」欄に
丸をしておいて提出してください。
但し副業の方の場合は、扶養家族の記載は不要です。
ちなみにこの用紙は「異動申告書」を兼ねていますので、
年の途中で結婚、離婚、出産などで扶養家族が変更になった場合は
本当は再提出が必要です。
【給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除申告書兼所得金額調整控除申告書】
用紙の名前、長い!!!
長すぎなので、以下省略して「基礎控除申告書」と呼びます。
昨年までは全国民、収入に関わらず一律で38万の基礎控除がありましたが、
令和2年からは基礎控除も段階的に削減されています。
具体的には給与収入が2,595万超より段階的に基礎控除が下がり、
2,695万で基礎控除はゼロになってしまいます。
また配偶者を控除できるかどうかの判定も給与収入によって異なってきます。
それらの判定をするのがこの用紙になります。
その為、こちらの用紙も提出必須です。
【給与所得者の保険料控除申告書】
通称「マルホ」。
これは皆様が加入している生命保険や地震保険、
小規模共済やiDeCoなどの控除をする用紙になります。
と言う事は保険等に加入していなければ不要にはなりますが、
弊所では、忘れているのか本当に入っていないのかまで
確認していますので、未加入でも名前・住所だけ書いてご返送頂けると助かります。
実際に去年は添付したけど、今年添付忘れた等結構ありますので。
ちなみに社会保険料控除の欄には、給与から天引きされている
健康保険や厚生年金を書く必要はありません。
あくまで国民健康保険や国民年金を支払っている場合のみ
ご記入ください。
結局3つ全部提出してくださいというオチになりました(汗)
ちなみにご提出いただく書類は年末調整が終わりましたら
全てご返却いたします。
返却した書類は源泉徴収票のみ社員・従業員の皆様に配布頂き、
それ以外は全部会社保存です。
年末調整の書類の左上に「〇〇税務署長」と記載がありますが、
あくまで会社保存で、税務署から閲覧請求があった場合に
提示することになります。
医療費などがない場合は、年末調整で税金の計算は終了しますが、
記載漏れがあると確定申告をしなければならなくなりますので
間違えがないように気を付けたいものですね。
それでは今回はこの辺で。