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源泉所得税の注意点

税理士のなかやまです。  

 

今日から6月です。

今年は例年より梅雨入りが早いようですね。

季節の変わり目・コロナ禍と皆様体調には十分お気を付けください。

  

さて、6月になると、弊所でも上半期の源泉所得税のとりまとめを行います。

これから弊所職員より上半期(令和316月)の給与・報酬等の

確認のご連絡があると思いますが、その時はご協力宜しくお願い致します。

 

弊所で集計した源泉所得税の納付書は6月末頃に順次発送いたします。

 納付期限は712日(月)となりますので、お忘れなきようお願い致します。

※今年は7/10が土曜日なので、週明け12日が納期限となります。

  

源泉所得税は1日でも遅れると「不納付加算税」と言うペナルティがかかります。

 たったの1日遅れて納付しても5%、すっかり忘れて後日税務署から指摘された場合は

10%の加算税がかかりますのでご注意ください。

 上記の加算税以外に延滞税という利息もかかります。

  

ちなみに半年毎に所得税を納めることが出来るのは(=納期の特例、通称「納特」)は、

常時雇用する者が9人までの会社となります。

 常時雇用する者が10人以上の場合は毎月納付となります。

 もし、人数が増えて常時10人以上なのに毎月納付していない場合は、弊所までご連絡ください。

  

昨年までは納付書欄外に「新型コロナウイルスによる納付期限延長申請」と記載することで延長申請が出来ましたが、

今年はそういった対応がございません。

 もちろん社内にコロナ感染者が出たという場合などは個別に延長申請が認められます。

今までにのように、一言記載するとで自動的に延長が認められるものではないので、ご注意ください。

  

ちなみに会社や事業主が源泉徴収(所得税を天引きする)必要があるものは限定列挙されています。

 

1 原稿料、講演料、デザイン料など

2 弁護士、公認会計士、司法書士等へ払う報酬

3 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬

4 プロ野球選手、プロサッカー選手、モデル等に支払う報酬

5 芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払われる報酬

6 宴会等で接待を行うコンパニオンへ支払われる報酬

7 契約金など役務の提供を約することにより一時に支払う契約金

8 広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金

  

特に注意が必要なものとしては①です。

実務的には様々なものが含まれます。

ちなみに請求書の名目は関係なく、実態が源泉徴収の報酬に当てはまるかどうかで判断します。

1のデザイン料などは間違いが多いです。

また外注費で源泉徴収しなくてもよいものを源泉徴収している例もよく見かけます。

 

その他よくある間違い事例として、実費精算ではない「車代」ですが

実質的に謝金である場合は源泉徴収の対象となります。

 

また金銭ではなく、物品(商品券など)で支払った場合でも報酬などとみなされることがあります。

 

源泉徴収すべき報酬について源泉徴収してなかった場合にもペナルティが発生しますのでご注意ください。

 

また上記報酬で、②の士業に支払報酬以外は従業員の人数に関わらず、毎月納付になります。

※行政書士への報酬は源泉徴収の対象になりません。

 

それでは今回はこのへんで。

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