おはようございます、税理士のなかやまです。
昨年夏は凄まじい暑さでしたが、今年の冬は強烈な寒波が来たりと、
中々厳しい気候ですが、皆様体調など崩されていないでしょうか?
さて世間ではにわかに衆議院解散・総選挙で消費税について騒がれておりますね。
なにやら食料品の消費税がゼロになると言われていますが・・・。
我々一般の消費者は消費税が無くなるとその分買い物が安くなりうれしいですが、
会社や個人事業主の皆様に対する影響はどうでしょうか?
まずそもそもの消費税の計算方法についてのおさらいです。
消費税の計算は下記が原則です。
「売上にかかる消費税-経費にかかる消費税=納税する消費税」
例えば売上11,000円(うち消費税1,000円)、仕入5,500円(うち消費税500円)の場合
納める消費税は1,000-500=500円となります。
もし消費税が20%になったとすると、
売上12,000円(うち消費税2,000円)、仕入6,000円(消費税1,000円)となり、
納める消費税は2,000-1,000=1,000円となります。
いずれの場合も消費税は「単にお客さんから預かっただけ」なので、
税率が何パーセントになろうが、理屈の上では会社は痛くもかゆくもありません。
消費税を除いた利益は、両方とも(税抜)10,000-5,000=5,000円です。
消費税は最終消費者からの「預り金」的性格を持ちますので、
税率が上がっても利益にもならなければ、
納税したからと言って損をするわけではありません。
とは言え、毎日の処理で消費税だけを預り金として別管理するのも大変ですし、
自社の資金に混じってしまって決算時に多額の納税に驚く、と言うことはままありますが。。。
消費税が直接的に負担となる業種として、
医師、歯科医師、薬局や居住用賃貸をしている不動産業などがあります。
これらの業種は売上が非課税取引のため、消費税をもらうことができません。
但し経費には消費税がかかりますので、持ち出しになってしまうのですね・・・。
(消費税を売上に価格転嫁ができない)
今回の選挙で食料品の消費税が0%なったら、
スーパーなどは売上でもらう消費税がなくなるので納める消費税も無くなると言う事になります(消費税的には損も得もない)。
むしろ家賃など食料品以外の消費税はそのままなので、
売上にかかる消費税はゼロ、経費にかかる消費税はたくさん、
となり還付申告になるのかもしれませんね。
(ちなみに消費税の還付申告は税務調査のリスクが跳ね上がります)
それでは先ほどの医師、歯科医師、薬局、居住用不動産の賃貸会社は
消費税は還付されないのか?と言う疑問が沸くと思いますが、
食料品は消費税の課税商品だけど暫定的に0%になっているだけで、
上記の業種はそもそも売上が非課税、と言う根本的な違いがあります。
その為、通常は還付を受けることは出来ません。
ちなみに消費税の計算は
「売上にかかる消費税-経費にかかる消費税=納税する消費税」
と言う原則的な計算のみではありません。
簡易課税という、業種毎に決められた、売上に一定率を経費率として計算する方法もあります。
簡易課税の場合は実際の経費に関係なく、売上に一定の経費率をかけて計算しますので、
消費税の益税(預り金なのに納めなくてよい税額)が発生することがあります。
ちなみに消費税の簡易課税は課税売上高5,000万未満の会社・個人事業主しか選択できません。
令和8年9月でインボイスの特例制度が終わり、また会計処理が変更になるのに、
消費税率0%とか、また日々の経理処理がややこしくなるのでしょうか(泣)。
それでは今回はこの辺で。





