会社設立後にやるべき3つの事

 会社の登記が無事完了したらそこで終わりではありません。設立後は税務署などに税務関係の届け出をしなければなりません。

税務署への届け出

税務署に出すべき書類は、実際のところ会社により色々とわかれますが、ここでは最低限出しておくべき書類について説明いたします。

1. 内国普通法人等の設立の届出

 いわゆる法人設立届出書です。これは法人を設立しましたと言う届出です。提出期限は設立から2か月以内です。添付書類として定款や謄本が必要となります。

2. 青色申告の承認申請書

 青色申告の承認申請書は必須の提出書類になります。時々、「小規模だし、帳簿を作成しないから白色申告で良いですか?」と聞かれますが、実務上、会社の決算を帳簿なしで作成することは不可能です。青色申告にすると様々な税務上のメリットがありますので、必ず提出するようにしましょう。提出期限は設立後3か月以内又は最初の決算のいずれか早い方となります。ちなみに青色申告の承認申請書を提出しない場合や提出期限に遅れた場合は自動的に白色申告となります。

 

 青色申告の大きなメリットの1つとして、赤字を翌年以降の黒字と相殺できることです。青色申告をする場合、仮に1年目に赤字が出てしまった場合、2年目以降の黒字と相殺することが出来ます。1年目は多くの経費がかかるため、赤字になる事も少なくありません。

例えば1年目が100万円の赤字で2年目が200万円の黒字だったとします。1年目は赤字の為税金はゼロですが、2年目は200万-100万=100万に対して税金がかかります。

一方、白色申告の場合、1年目の税金はゼロですが、2年目は200万円に対してかかります。仮に税率が30%だった場合、30万円もの差が生じます。

 

 それ以外にも30万円までの支出が一括に経費とすることが出来たり、各種の税額控除が受けられたりします。

3. 給与支払事務所等の開設届出

 役員報酬や給与の支払事務所を登録する届出となります。この届け出先に役員報酬や給与にかかる源泉所得税を納付します。誰も雇う予定がないと思っても、会社には代表取締役がいます。代表取締役に対する役員報酬も対象となりますので、提出は必要です。届出期限は設立後1か月以内です。

4. 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

 役員報酬や給与からは所得税を控除しなければなりません。これを「源泉徴収」と言います。給料をもらう側は特に意識する必要はありませんが、給与を支払う側は、源泉所得税を預かり、その源泉所得税を翌月10日までに税務署へ納付しなければなりません。ちなみに1日でも源泉所得税を納付し忘れた場合は、不納付加算税(原則10%)と延滞税を払わなければなりません。

そんな時、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出していると、1~6月に預かった源泉所得税については7月10日、7月~12月に預かった源泉所得税については1月20日までに納付すれば良いことになります。

 

 「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」については以下の2点、注意が必要です。

①適用は届出があった日の「翌月」から

 例えば1月15日に「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」の届出をした場合、適用されるのは2月からです。その為、1月に源泉所得税を預かった場合は2月10日までに納付しなければなりません。特例は2月から適用されますので、2月~6月分の源泉所得税は7月10日に納付すれば良い事になります。

②特例の対象外の源泉所得税がある

 原稿料や講演料、外交員報酬など従業員以外への支払いについても源泉徴収が必要です。これらの源泉所得税は特例の対象外ですので、支払った翌月10日までに納付が必要です。源泉徴収の対象となる支払いは法令で限定列挙されていますので、顧問税理士等の専門家に確認してください。

ちなみに、税理士や司法書士などのいわゆる士業への支払いも源泉所得税を預からなければなりません。これらの源泉所得税も給与の分とあわせて納付することになります。ちなみに士業でも法人の場合は源泉徴収不要となりますので注意が必要です。

 

 それでは、本来源泉徴収すべき源泉所得税を控除し忘れた場合はどうなるでしょうか?源泉所得税の納税義務者は会社なので、こちらも不納付加算税などのペナルティーの対象となります。

都道府県税事務所への届出

 税務署と同じように 法人設立届出書を提出します。添付書類として定款や謄本が必要となります。

市町村への届出

 税務署と同じように 法人設立届出書を提出します。添付書類として定款や謄本が必要となります。