一度に経費で落とせないもの

購入金額で経費にできる期間が変わる

 何年にもわたって使用するような資産を購入した場合、基本的にはその金額は購入した年度に全額経費にできるわけではなく、使用する期間にわたって経費にします。それは購入金額によって変わってきますので、その点を確認しておきましょう。

10万円未満の資産

 例えば電話機やFAX、プリンターなどで10万円未満で購入したものは、基本的に全額購入した会計期間の経費とすることが出来ます。この10万円未満の判定ですが、会社が税込経理をしている場合は消費税込みで、税抜経理をしている場合は、消費税抜きで判定します。

また10万円未満かどうかは資産セット毎に判断していきます。例えば9万円のパソコンを3台購入し、領収書は27万円であったとしても、1台が10万円未満なので全て購入年度の経費として処理することが出来ます。

10万円以上20万円未満の資産

 購入金額の1/3ずつ経費処理できます。ただし事業に使う固定資産がある一定以上あると、地方税である固定資産税が課税されます。一括で経費処理する場合は法人税を計算するうえでの経費にはなりますが、固定資産税がかかる場合もありますので、有利不利の判定は顧問税理士にご相談ください。

10万円以上30万円未満の資産

 白色申告の場合は全て資産計上となります。青色申告の場合は10万円以上30万円未満の資産は全て購入年度の経費として処理することが出来ますが

年間で300万円までと言う枠がありますので、ご注意ください。

30万円以上の資産

 30万円以上の資産については、複数年かけて経費とします。これを減価償却と言います。具体的な減価償却の期間は細かく法令で定められています。実際には税理士が計算しますので、何年かにわたって経費になると言うことさえ覚えておけば良いでしょう。

中古資産を購入した場合

 よく巷では「自動車は中古を買った方が節税になる」と言われるのを聞いたことがありませんか?中古資産の耐用年数は新品を買った場合とは別の計算方法があります。

例えば、普通乗用車の耐用年数は6年ですので、新車の場合は6年かけて経費にすることになります。これに対し、5年落ちの中古車を買った場合は以下の式となります。

 

法定耐用年数6年-経過年数5年+経過年数5年×0.2=中古資産耐用年数2年

 

つまり2年で経費とすることが出来ます。新車で購入したら6年ですが、中古であれば2年で経費になりますので、節税したい場合は中古を検討するのも良いでしょう。

償却資産税とは?

 償却資産税とは、事業用の資産に対しにかかる固定資産税の事で、毎年1月1日現在の所有者にかかる税金です。償却資産税は1月1日現在の課税標準額(価値)が150万円以上あるとかかりますが、それ未満であればかかりません。

また対象となる資産の金額ですが、10万円未満のものは対象外です。10万円以上20万円未満で、毎年1/3ずつ3年間で経費処理している場合は課税されませんが、一括で経費処理している場合は課税されます。20万円以上の資産は償却資産税の課税対象となります。