おはようございます、税理士のなかやまです。
急に寒い日が増えてきましたが、皆様いかがお過ごしでしたでしょうか?
今日から11月、いよいよ年末調整シーズン突入になります。
年末調整のご案内や記入いただく用紙ですが、今週末~来週に弊所からお送りします。
ご家庭には生命保険の控除証明書なども続々と届いていると思いますので、
年末調整の資料と一緒に弊所まで送付ください。
税務署から年末調整の書類が届いている方は、そちらも一緒に弊所まで送付ください。
納付書も同封されていますが、納付書は弊所で金額記入しますので、一旦弊所にお送りください。
また各市町村から「給与支払報告書」と言う書類が届きます。
これは来年1月に住民税(市県民税)の報告に使いますので、ちらも弊所まで送付下さい。
会社設立・開業初年度は、通常本店所在地以外の市町村からは届きません。
また2年目以降は社員・従業員のお住まいの市町村からたくさん届きます。
また退職して該当市町村に済んでいる人がいなくても届いたりします。
給与支払報告書は、各市町村からバラバラに届きますが、
とりあえず、届いたものは全て弊所にお送りください。
気になる内容ですが、令和3年の年末調整については昨年と大きな変更点はございません。
社員・アルバイト1名について3種類の用紙をお送りしますので、
会社の皆さんに配布・ご記入いただき、11/26(金)までに弊所へご返送お願い致します。
正式名称はもっと長いですが、大まかに言うと
「基礎控除申告書」、「扶養控除申告書」、「保険料等控除申告書」です。
すでにご存知かもしれませんが、昨年から基礎控除が38万⇒48万に上がりました。
これは「基礎控除申告」を提出していることが必要なので、必ず記入・提出するようお願い致します。
なお「扶養控除申告書」ですが、こちらは弊所からは年1回、
この年末調整の時期にしかお送りしておりませんが、
新入社員(パート・アルバイトを含む)が入社したら、必ず記入してもらうようお願い致します。
下記に令和4年版の国税庁のリンクを貼っておきます。
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/r4bun_01.pdf
ちなみに入社年度毎に必要です。
令和3年版は下記です。
もしまだ未記入の方がおりましたらご記入お願い致します。
社長など役員、パート・アルバイト全ての人が対象です。
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/r3bun_01.pdf
ちなみにこれを書き忘れた場合は、簡単に言うと副業扱いとなり、高い所得税率が課税されます。
税務調査の際に、年の途中で就職したにもかかわらず、
扶養控除申告書の記載・保存がないと、会社は高い税率で所得税を徴収する必要があります。
例えば、1か月の給料が80,000円未満の場合、扶養控除申告書を提出している場合は
天引きする所得税はありませんが、
記載・提出漏れの場合は2,450円(3.063%)の所得税を引かなければなりません。
本来は年収80,000×12=960,000なので全ての処理は年末調整で完結し、
所得税・住民税もかかりません。
しかし扶養控除申告書を出し忘れると、毎月2,450円の控除が必要です。
もし10人のパートさんがいた場合、税務調査で指摘されると、
2,450円×10人×12か月×3年=882,000円もの徴収漏れが発生します。
退職している方もいるでしょうから、後からさかのぼって徴収することも出来ず、
加算税・延滞税まで考えると、すごい額を会社・事業主が負担することになります・・・。
この辺りは形式的な判断になるので、絶対に忘れないようにお願いします。
本来、給与収入のみの方は年末調整で税金の処理は完結しますが、
書類の不備で完結しない場合は自ら確定申告をしなければなりません。
余計な手間も費用もかかりますのでご注意ください。
それでは今回はこの辺で。